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2026.03.09

4月の新入社員受け入れ、 セキュリティ教育は後回しになっていませんか?

4月。採用活動を終え、入社式の準備、業務マニュアルの整備、メンター制度の確認——新入社員の受け入れには、やるべきことが山積みです。

そんな忙しい時期だからこそ、ついつい後回しにされてしまうのが「情報セキュリティ教育」です。

でも少し立ち止まって考えてみてください。
「うちはまだ大丈夫」——そう思っていた会社が、新入社員の操作ミス一つで顧客情報を流出させてしまった、というケースは決して珍しくありません。

なぜ新入社員は“事故をおこしやすい”のか

新入社員が抱えるリスクは、「ITリテラシーが低い」というだけではありません。業務文化への不慣れ・確認しづらい心理が複合的に絡み合っています。

  • 怪しいメールかどうか判断する「経験値」がない
  • 「急ぎで対応して」「社長から頼まれた」という言葉に逆らえない
  • ファイル共有・持ち出しのルールを理解しないまま使ってしまう
  • 困ったとき、誰に確認すればいいかわからない

入社直後は「早く仕事を覚えたい」「迷惑かけたくない」という気持ちが先走りがちです。そのため、「なんか変だな」と思いつつも確認せず実行してしまうことが起きやすい時期でもあります。

ChatGPT Image 2026年3月9日 15_14_54

データでみるサイバーリスクの現状

IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威 2025」では、組織が直面するリスクとしてランサムウェア攻撃・ビジネスメール詐欺・サプライチェーン攻撃・不注意による情報漏えいなどが上位に挙がっています。また、警察庁の令和6年版「サイバー空間をめぐる脅威情勢等について」でも、企業を狙ったサイバー攻撃の深刻化が報告されており、サイバーリスクはいまや継続的な経営課題となっています。

入社初日に「この5つ」を伝えるだけで、
リスクは大きく変わる

難しいことを一気に教える必要はありません。最初に伝えるべき5つのポイントを抑えるだけで、現場の自己リスクは格段に下がります。

  1. 怪しいメールの添付ファイル・URLは開かない
    →送信元が「知っている会社名」でも、URLや添付ファイルは慎重に。フィッシングは巧妙になっています。
  2. パスワードを使い回さない
    →一つのサービスが漏れると、連鎖して他のアカウントも乗っ取られるリスクがあります。
  3. 顧客情報・社内資料を勝手に持ち出さない
    →「自宅で作業しようとUSBにコピーした」が情報漏えいの典型パターンです。
  4. 「急ぎ」「社長」「取引先」を名乗る依頼ほど、すぐ実行せず確認する
    →ビジネスメール詐欺の常套句です。違和感を感じたら、必ず口頭で確認を。
  5. 困ったら自分で判断せず、必ず相談する
    →「報告するのが怖い」「大したことないか」が事故を大きくします。相談窓口を明確に伝えましょう。

これらはどれも「基本」ですが、基本だからこそ、入社時に明確に伝わっていないと現場で抜け落ちます。「普通わかるだろう」は通じません。

4月は、会社側の“運用見直し”にも最適なタイミング

新入社員研修を準備するプロセスは、同時に自社のセキュリティ運用を棚卸する絶好の機会でもあります。

会社側のセルフチェックリスト

→ 新入社員に付与するアカウント権限は必要最小限になっているか

→ 共有フォルダの閲覧範囲が広すぎないか(全社員が全データを見られる状態になっていないか)

→ USB・私物スマートフォンの業務利用ルールは明文化されているか

→ インシデント発生時の報告先・連絡フローは整備されているか

これらが曖昧なまま新入社員を迎えると、「ルールを知らなかった」では済まされない事態が起きる可能性があります。新入社員研修は、組織全体のセキュリティ水準を見直すきっかけにもなるのです。

「後で」が積み重なると、取り返しのつかない事態になる

情報漏えいやランサムウェア被害が発生した企業の多くが、後から口にするのは「もっと早くやっておけばよかった」という言葉です。

セキュリティ教育は保険と同じです。何も起きないうちはコストに見えます。でも一度事故が起きれば、顧客への謝罪・取引先との信頼関係・対応コスト——そのダメージは研修費用の何十倍にもなりかねません。

「うちはまだ大丈夫」ではなく、「新入社員が入る今だからこそ、最初の教育を整える」
その一歩が、将来の情報漏えいや取引先トラブルを防ぐことにつながります。


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